皆様、いかがお過ごしでしょうか?
オーケストラ関係の方であれば、避暑地に行って合宿しているのかもしれませんし
吹奏楽の方なら、コンクールシーズンですね。
どちらの予定もない方なら、エアコンが効いたところに移動し「避暑地に行ったつもり気分」になってみるのも良いかもしれません。
まあなんにしても、夏は、まとまった時間がとれるチャンスがありそう。
普段、やりたくてもできない事ができそうな感じ。
楽器と向き合える時間も取れそうですね。
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今回は、以前から予告していた「最近になって見つけたお勧め教則本」です。
「入門者のためのコントラバス教本」
鷲見精一/著・演奏 ヤマハミュージックメディア/編著
どのような方にお勧めかと申しますと
「コントラバスを始めたばかりの初心者」
「初心者なのに、7ポジション位までのローポジションを弾くに迫られている方」
「今一度、基礎技術等に不備がないか確認しておきたい方」
「厚めの教則本を持っているが使い方がイマイチ分からず、飾り本になってしまっている方」
そのように私は思います。
おすすめポイントは「薄さ、読みやすさ」。
自分一人で内容把握ができるのではないかと思います。
(これだけやれば、一人で弾けるようになる、という事ではない)
鷲見さんから許可を得て、サンプルページを頂きましたので
是非ご覧くださいませ。
読み手の皆さん自身が、どのページから進めればよいのか
どのような事に注意して練習をすればよいのか等
確認してから教則本に手をつけて行くことができます。
初心者、弾き始めてから2~3年までなら、
弾けない部分があるのを許され、練習できるのですが
年齢・経験が上がってくると「当然、あの人は弾けているハズだ」という
周囲の恐ろしい目が向けられがちです。
そんな時に、この本で確認してみると良いかもしれません。
実はポジションを覚えていないから弾きづらいものがあったり
いつまでたっても、音程が悪かったり
そもそも指が弱くて、正しい手の形ができなかっりなど
基礎ができてない事は、ごく普通にあることです。
基礎ができていないと「ごまかし」をせざるを得なくなり
自分が苦しみます。
この教則本で、確認してみるのも良いかもしれません。
もちろん、ある程度弾けて、教則本の仕掛けが分かる方なら、
シマンドルで確認するのも構いもせん。
ただこの教則本は、「薄い」からコンパクトにまとまっているということです。
一度「自分の苦手な事に立ち向かい、改善させる楽しみ」を
味わってみると良いと思います。
また、弾ける人でも《ウォームアップ》と称して
音の鳴り、スケールや三度、アルペジオ、移弦など、細かく確認するものです。
基礎は一生、自分の味方になってくれます。
(基礎は味方にはなってくれるが、それだけやっていても曲が突然美しく弾ける訳ではない事は確認してください)
教える側・・・楽器の先生の見方にもなってくれます。
教える立場となると
「弓先が下がっている」
「手の形が違う」
「弓の速さが妥当ではない」
など、毎回口酸っぱくして言い続けるのはつらいものなのです。
この本には、生徒さん自身が、そのような点に気が付くチェックシートもあるので
先生気分になりながら、自分見つめなおすことができます。
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この本は薄いですから、是非全部きちんと弾けるようにしてみてください。
本の読み手は
「この部分は適当にながしていこうか」
「イミワカンナイけど、まあいいか」
とついついなりがちです。
でも、本の書き手となると
「どうやったら伝わるか」
「これは是非、知っていてもらいたい」
など考え抜いた上で、内容を書いています。
だからこそ、一つ一つ丁寧に読んで、トライしてもらいたいと思います。
そして、トレーナー等、楽器の先生などに見てもらってくださいね。
楽器の先生は、質問をすれば丁寧に応えてくれるのではないかと思います。
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この教則本、初版は2015年4月ですが
今年(2016年)6月には、改訂版が出ました。
「オーケストラスタディ(オーケストラピース)の変更 + 左手のシフトの項目変更、DVD付属」
となったそうです。
参考になさってみてくださいませ!
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ここ最近、
吹奏楽コンクールの指導にあたったり
夏の音楽祭にかかわったりする中で
今年も感じたことの一つ。
「音楽は芸術であるはず」
繊細で美しいもの、共感できるものが、積み重ねられたもの。
だから、「美しい」という思える余裕、感性がないと、芸術という部分が抜けてしまいがちです。
自分の気分を盛り上げるための鼻歌って
意外と快感・・・美しいと思うんですね。
その音が積み重なっていくだけで私は「綺麗だなぁ」と思ってしまうんですね。
メロディや、倍音が聞こえてくると、やっぱり「綺麗だなぁ」と思うんですね。
ずっと変わらない低音がなっているだけでも、「綺麗だなぁ」と思ってしまうんですね。
バランスが良いだけでも、「心地よい」と感じてしまうんですね。
何故これらが、綺麗に聞こえるのかなぁと考えてみると
そういえば、音程が綺麗なんだなぁとか
テンポ感が共有できてるんだねとか
メロディも心地よいねとか
和声感が良いねとか
音が豊かに鳴っているねとか
しいて言えば、こういう事かなと思うんですね。
なにが原因で綺麗に聞こえるのは、結構、後付けだったりするのです。
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ところが、これが「綺麗に音を出すための正しい方法・ルール」としてしまうと
なんかおかしいことになっていくことがあると思うんです。
・「音程を合わせる」
・「一つ一つ大きくはっきり鳴らす(フレーズを大事にするのは二の次!)」
・「メトロノームに合わせる練習!」
・「五度と三度は、チューナーでぴったり合わす! 」
・「「f」は大きな音! 音量をだそう! 」
・ 正確に全部の音を均一に出せるように訓練。フレーズとかは、関係なし!
・ 上記が完璧にできないのは、練習不足! 体をいじめてこそ、バネになって強くなる!
・・・なんか、どこかでよく聞くフレーズな事。
これって、「美への共感」ではなく
「特殊技能を駆使したミッション成功の為の訓練」って感じですよね。
うーーん。
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吹奏楽コンクール審査員も、正しい音程、音量、テンポばかりに目がいっているわけではないと思うんです。
それ以外にも大事な事は沢山あることを知っている方々ばかりですから。
ただ、審査項目に「芸術点」が入っていないから、やっても得点には大きくつながらないのですけど。
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音楽は芸術であり、本来、美しく心地よいものなのだと
時々思い出してほしいなと思う次第です。
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